ロンドンで滞在中の家から徒歩10分。
新渡戸博士の生涯の愛読書『サーター・リザータス
(Satrtor Resartus=衣装哲学)』を著した、
トーマス・カーライル(Thomas Carlyle)と妻ジェーンの旧宅を
訪ねました。
トーマス・カーライル(1795年〜1881年)は、スコットランド
出身の歴史家、作家で、内村鑑三ほか、日本人にも大きな影響を
与えた人物です。
現在はナショナルトラストが管理していて、
海外や国内からも多くの訪問者があります。
ここは、夏目漱石も留学中に訪ねていて、
訪問記「カーライル博物館」を執筆しています。
この日、事務所にて、過去の訪問帳を調査して、主に、
1919年〜1920年の日本人訪問者の記帳を探しました。
新渡戸博士のサインは、この期間では、二カ所で確認する
ことができました。
当時は、ヨーロッパを疲弊させた第一次大戦後で、
ちょうど後藤新平らと外遊中の新渡戸博士が、
国際連盟(The League of Nations)の事務次長就任の要請を
受け、事務所があったロンドンに滞在中でした。
新渡戸博士の教え子の一人、前田陽一氏の記帳もあり。
同行者のサインも残されており、大変興味深い。
そのほか、毎月のように日本人訪問者のサインが残されています。
写真撮影したデータを持ち帰り、帰国後、
詳しく調査するのが楽しみです。
カーライルハウスの方々には大変なご協力をいただきました。
カーライルと同時代を生きたご近所の画家ホイッスラーの
旧宅などもご案内くださり、楽しく充実した訪問になりました。
ありがとうございました。
| 当時を再現している庭(建物内部は撮影禁止) |