1928(昭和3)年、新渡戸博士の東京帝国大学教授時代の教え子の一人、
上村哲彌(かみむらてつや)氏が中心になって創立された民間組織。
後藤新平伯と新渡戸稲造博士は、顧問に就任しています。
会長は、松本亦太郎(まつもとまたたろう)。
後藤新平伯と新渡戸稲造博士は、顧問に就任しています。
会長は、松本亦太郎(まつもとまたたろう)。
同会によって出版された「子供研究講座」第十巻(昭和4年7月11日発行)に、
新渡戸博士は、「親の道」を寄稿しています。
冒頭、新渡戸博士は、東西の二聖人、釈尊とキリストの話を引用しています。
そして、「親子の関係が真にその素質通りにまっすぐにのび、まさにあるべき
境地まで到るには、まず親子の関係の土台である夫婦の関係がその真面目を
発揮せなばならぬ」と書いています。
成瀬仁蔵著『新婦人訓』からテニソンの詩の訳を紹介。
「子のために、親はまず生きがいある生活を営め」としています。
「・・・親子の間に常に感応があり、親の生命が子を育て、
子の成長が親をさらに発展せしむるという親子本来の関係を
どこまでも続けることは、
親の幸福であり、子の健全なる発達の基である。
それがために親はなにをますべきかといえば、
子の信頼と敬愛を続け得るため、その人格を常に向上させ、
子の進歩と共にますます彼の光たり得るよう生活することである。」