渋沢史料館では、「渋沢栄一と『実業之日本』」企画展が開催中。
(2011年10月1日〜11月27日 主催:渋沢史料館 協力:株式会社実業之日本社)
『実業之日本』は、明治創業の出版社で、その雑誌には、新渡戸稲造博士も多くの
記事を寄稿し、編集顧問でもありました。
展示資料の中に、『実業之日本』第14巻 第5号の実物があり、自由に閲覧できるように
なっています。
その中で、稲造博士は、「居なくては困る人」という記事を書いています。
英語の「miss」という語について、いろいろな例をあげて説明しています。
missとは、動詞で、日本語にすると、「いなくて淋しい」というような意味です。
I miss you.は、「あなたがいなくて淋しいです」と訳すことができますが、
その文脈において、日本語に適切に訳すことが難しい語でもあります。
この号の巻末に、興味深いページをみつけました。
「名士面会希望投票発表」(『実業之日本』第14巻 第5号 p.71より抜粋)
会って話してみたい名士を三名、読者に投票してもらうという企画で、
その結果発表です。
投票数は、はがきが758通、封書が123通、合計881通。
第一位 大隈重信
第二位 新渡戸稲造
第三位 増田義一(『実業之日本』社長)
第四位 渋沢栄一
(以下省略)
新渡戸稲造博士に投票した人の中には、「私は、三人もの人にお会いしたい
とは思いません。ただ一人、新渡戸博士にだけ、お会いしてみたい」という
コメントを書いた人がありました。