・・・ 2011年5月31日〜6月2日十和田・盛岡、2011年7月10日〜13日札幌、2011年8月2日〜6日ジュネーブ(スイス)、2011年9月5日〜6日軽井沢、2011年11月10日〜12日札幌、2012年1月14日〜15日盛岡・新花巻、2013年4月20日下田、2013年7月アメリカ(ボストン、ボルティモア、フィラデルフィア、ニューヨーク)、カナダ(バンクーバー、ビクトリア)、2015年3月台湾、2015年7-8月チューリッヒ(スイス)/ロンドン(英国)、2015年10月花巻・盛岡、そのほか鎌倉・東京・京都・下田・沼津・松山など ・・・

2014/05/11

『日本人の知らない武士道』

『日本人の知らない武士道』
 アレキサンダー・ベネット 著
 2013年7月 文春新書

1970年ニュージーランド生まれの武道家によって
「武士道」について書かれた本です。
実際の武道の実践、また、『甲陽軍鑑』『葉隠』『武道初心集』『兵法家伝書』などを
読み取りつつ、日本人の精神性について語られていて、とても勉強になる内容でした。

・印象に残った「残心」=武士道の真髄
・「常に死を問うことで、武士道はその生を問うている」(p.145)

著者は、新渡戸稲造博士の『武士道』についても、言及。

〈 維新の文明開化からわずか三十数年。なぜ日本はこんなに軍事大国になれたのか?
 西洋人は各方面から日本人を研究し、武士道の精神性に注目した。やがて、
 「武士道の精神が、日本人のDNAに刻まれている」と解釈されるようになる。〉
(p.23 序章より)

そのきっかけになったのが、新渡戸の『武士道』だったと著者は書いています。

〈 新渡戸は、・・・日本の美点や西欧と共通する道徳観があることをアピールする
 ために『武士道』を書いた。そのため、日本が過去から受け継いできた道徳・倫理を
 近代日本に適合するかたちに再解釈した。〉
(p.25 序章より)