2014/06/09

坂本家(坂本龍馬の本家)と北海道

2014年5月31日(土)日野春アルプ美術館

週末に訪れた「日野春アルプ美術館」で、思いがけず、北海道開拓に関する話を
聞かせていただきました。

鈴木館長様が長年かけて収集された山岳書籍や雑誌、山岳絵画などを展示している
私設美術館です。
今回、訪問した際は、臨時休館日でしたが、館長さんのご厚意で見学させていただき、
また興味深いお話をたくさん伺うことができました。




山小屋風の素敵な建物の一階に、山岳画家「坂本直行」の絵画を飾ったコーナーが
あります。お花の絵は、北海道の帯広にある六花亭の包装紙のモチーフになっていて
見覚えがあります。





坂本直行(1906年〜1982年)は、坂本龍馬の長兄の子孫にあたり、坂本家第8代目当主。
(長兄とは、NHK『龍馬伝』にも登場していた権平兄さん)
坂本龍馬は、北海道(蝦夷地)開拓を考えていたと伝えられていますが、その後、
高知の坂本家が、北海道に転居し開拓に関わっていたとは、館長さんの話で初めて
知りました。また、坂本直行氏は、北海道大学農学実科で学んでいます。

新渡戸博士は、札幌を「魂のふるさと」と考え、大切に思っていらっしゃいました。
十代の多感な時を過ごし(札幌農学校=いまの北大)、生涯の友人たちに出会い、
のちには教師として戻り、妻メアリーと新婚生活を始め、我が子が眠る地でした。

坂本直行氏と新渡戸博士の接点があったとしたら、新渡戸博士の最後の札幌訪問の
時かもしれません。

1931(昭和6)年、亡くなる二年前に、博士は二十二年ぶりに札幌を訪問しました。
「北海道帝国大学(母校の札幌農学校)では、有名な国際人となった稲造の講演を
 学生たちが心待ちにしていて、中央講堂は早くから大勢の学生たちであふれました。」
 『新渡戸稲造ものがたり』p.197より



八ヶ岳南麓の地で、思いがけず、北海道の話を伺うことができました。
ありがとうございました。