2016/07/20

1900年のパリ万博

2016年7月16日 有田(佐賀県)

九州滞在中のこの日、初めて有田にご案内いただきました。
有田焼きで有名なこの地を訪問するのを大変楽しみにしていました。

深川製磁様の忠次館で、思いがけず、1900年パリ万博に出品し金賞を受賞した
大花瓶を拝見することができました。

忠次館の内部 右奥にパリ万博で受賞した大花瓶

深川製磁様発行の資料(左が受賞作品の大花瓶)

新渡戸稲造博士は、このパリ万博で審査員をされました。
1900年1月、アメリカにて、英語による『武士道』を出版、
同年4月、パリで審査員。
夏ごろまでヨーロッパに滞在し、ジャンヌ・ダルクの史跡なども
巡っています。

◆1900年第五回パリ万博◆ 
1900年4月15日〜10月12日
入場者数:5086万1,000人(国会図書館ホームページより)


今年(2016年)は、有田焼き創業400年。
長い伝統を現代に引き継いでいます。

レンガの壁が美しい忠次館

忠次館 入口

◆深川製磁◆
1894(明治27)年、深川忠次氏により設立。
「世界一のやきもの作り」をめざしました。
1900(明治33)年、パリ万博に出品した2メートルにも及ぶ、対の大花瓶
「染錦金襴手丸紋鳳凰文様」は、高い工芸性と洗練されたデザインが評価され
金賞 Medaille D'or (gold medal) を受賞しています。
同社は、その伝統を現在も受け継ぎ、皇室のご注文品も制作しています。

このたびは、明治時代から使用されている工房も特別に見学
させていただきました。


貴重な木造建築、そして、人から人へと伝承され続けている技術など、
伝統の素晴らしさを実感しました。
また、資料室にて、歴代の貴重な作品を拝見させていただきました(非公開)。
素晴らしい機会を本当にありがとうございました。