2015/04/20

拓殖大学 恩賜記念講堂(恩賜記念館)

拓殖大学 八王子キャンパス
かつて文京キャンパスにあった恩賜記念講堂(記念館)は、現在、
八王子キャンパスにあります。


左 当時の恩賜記念講堂 右 本館(現在のA館)

案内板には、次のように説明があります。

「恩賜記念館
 明治45年4月23日 明治天皇から御下賜された恩賜金により、
 大正3年3月に建設された恩賜記念講堂を、創立百周年を記念して、
 平成12年に恩賜記念館として復元したものです。
 内部には、記念講堂をはじめ、本学の歴史的な資料を展示する
 歴史資料室、マルチメディア閲覧室及び会議室があります。
 なお、正面の桂太郎公の銅像及び館銘板は、当時の恩賜記念
 講堂のものです。」
桂太郎像(恩賜記念講堂当時のもの)

館銘板(恩賜記念講堂当時のもの)
記念講堂では、かつて、新渡戸稲造第二代学監も講義をおこないました。

当時の記念講堂内部 中央に新渡戸学監 左に後藤学長
現在の記念館内部


記念館内部には、資料室があり、拓殖大学の歴史について、揮毫、偕楽帖
などの展示があります。

揮毫 上(後藤新平)下(新渡戸稲造)
◆後藤新平学長の揮毫(上)

欲窮千里目

次の漢詩からの引用(五音絶句)

登鸛鵲楼(とうかんじゃくろう)  王 之渙(おう しかん)

白日依山尽
黄河入海流
欲窮千里目
更上一層楼

欲窮千里目 せんりのめを きわめんと ほっして
更上一層楼 さらにのぼる いっそうのろう

=遠くを見渡すために、さらに高いところへ登る


◆新渡戸稲造の揮毫

The Last of the Road for which the First is made.

出典は、ブラウニングの詩。
新渡戸博士ご本人は、この詩について次のように書いています。

・・・
かの哲学的詩人として有名なるブラウニングの句に 
the last of life for which the first was made とあるが、
僕は日ごろこの句の津々(しんしん)たる興味に感嘆する。意訳すれば、
「人生の終り――これぞすなわち深く人生の始めの作られし目的」

・・・「一年二回の花盛り」 『自警録』 1929 (実業之日本) より  





偕楽帖(桂家 寄贈)