2013/07/15

当時のフィラデルフィア

2013年7月13日 フィラデルフィア

〈 ペンシルヴェニア州(Pensylvania)フィラデルフィア(Philadelphia)は、
 イギリス人クエーカー、ウィリアム・ペン(William Penn)が建設した地で、
 もともと「ペンの森」という意味です。フィラデルフィアは、「兄弟愛」と
 いう意味で、宗教の違いで争うことのない、自由な町を作ろうという理想を
 もって築かれ、フレンド派の町としてよく知られています。〉
 『新渡戸稲造ものがたり』p.65〜66より

フィラデルフィアの街の中心に建つ市庁舎の最上部には、ウィリアム・ペンの像が
街を見下ろしています。


新渡戸博士は、札幌農学校の教授時代に、『ウィリアム・ペン伝』(1893年)、
『建国美談』(1894年)を書いています。

新渡戸博士が留学し、結婚した当時のフィラデルフィアについて調べるために、
フィラデルフィア・フリー・ライブラリーに行きました。
ここで、当時の地図で住所表記の確認、当時の街の写真を閲覧しました。

ジョンズホプキンズ大学留学時代に、フィラデルフィアを訪れていたのは、
1884年〜1887年のころです。そして、ドイツ留学を終えて、フィラデルフィアで
結婚したのが、1891年1月1日です。

地図のセクションで相談すると、大きなアトラスの地図を二つ出してくれました。
1885年版と1908年版です。そして、係の人が一緒に目的の住所を探してくれました。
現在の地図と見比べてみても、住所表記の変更はないようです。

アトラスの地図『フィラデルフィア』1885年


1890年代のフィラデルフィア('Still Philadelphia'より)

当時の写真を見ると、新渡戸博士の過ごしたころのフィラデルフィアが
まだまだ発展途上の街だったことがよくわかります。