2016/04/25

1920年代の米国製自動車

2016年4月24日(日曜日)

新渡戸博士のジュネーブ在住は、1920年〜1926年でした。
国際連合ヨーロッパ本部内の古書室の資料によりますと、
1926年、新渡戸博士が国際連盟事務次長を退任し帰国する際、
米国製の車、Buickを日本に輸送することを検討したようです。
結局、現地の秘書に処分を頼み、日本に持ち帰ることはありません
でした。



ジュネーブ郊外の新渡戸邸にて(『新渡戸稲造ものがたり』p.178より)

このたび、
1927年製の米国車「Hudson Super Six」(エンジンは1917年製)に
乗せていただく機会がありました。
当時は、米国製の自動車が主流だったようです。








クラッチの操作が難しく、当時の運転はとても大変だったと思います。
デザインは細部までとても美しいです。





2016/04/23

興農学園 みかん村とデンマーク教育

2016年4月22日

静岡県三島に出張中のこの日、沼津市明治史料館を訪問して、
興農学園(こうのうがくえん)について資料を拝見しました。

興農学園は、札幌農学校第一期生の渡瀬寅次郎博士の遺言によって
いまの久連(くづら)に設立されました。
昭和4年6月13日の開校式に、新渡戸博士は大島正健博士らとともに
列席しています。
礼拝堂は、ヴォーリスの設計。
校舎内には、新渡戸博士の揮毫「Boys, be ambitious」が掲げられました。
(この扁額は、長く久連に保管されていましたが、1983年、
財団法人興農学園から北海道大学に寄贈されました。

興農学園は、デンマークのフォルケ ホイスコーレ(国民高等学校)を
モデルとしたキリスト教主義に基づく私立の農業学校でした。

参考資料:「興農学園 みかん村とデンマーク教育」
     2000年12月1日 沼津市明治史料館


2016/04/20

ガールズ、ビー・アンビシャス!

2016年4月15日(金曜日)18時〜21時
学士会館(東京・神保町)にて

「堀田国元博士 講演会」

主催:武士道講読会
後援:北海道大学東京同窓会、東京女子大学同窓会、
   札幌農学同窓会東京支部
協賛:エルム27会・東京

このたび、堀田国元様(機能水研究振興財団理事長)が、
留学第一号の女医である岡見京(おかみけい)医師について
講演をされました。
堀田様は、新渡戸稲造博士と岡見千吉郎・京ご夫妻のご関係から
当時の福沢諭吉や岡見家、新渡戸人脈につながる大変興味深い
関係についてご研究されておりました。
一昨年、そのことについて同会でご報告されていましたが、その後、
こうして短期間で本にまとめられました。

講演「ガールズ・ビー・アンビシャス 留学第一号女医 岡見京物語」
御著書『ディスカバー 岡見京』

この日は、堀田様の恩師であり、また、岡見ご夫妻のお孫様でいらっしゃる
岡見吉郎 元北大教授とご家族、岡見家の方々、東京女子大学学長の小野祥子様、
東京女子大学同窓会長の山田純子様、東京女子大学の学生さんたち、
そして、書籍化にご尽力された古田清二様もご出席になりました。
また、普連土学園理事の大津先生とも久しぶりにお目にかかることができました。

堀田様によりますと、一冊の本に書かれた新渡戸博士の署名、
「昔の心弟 新渡戸」
この署名がきっかけになり、この研究が始まったそうです。

当時の人々を結ぶご縁、そして、結婚してから夫婦別々の地へと留学し、
妻は留学女医第一号になりました。
現在、日本には約55,000人の女医がいると堀田様がおっしゃっていました。
その先駆けとなった岡見京医師の生き方が、現在医療現場で奮闘する女医の
方々をはじめ、広く知られるよう願っています。